問題なのはこの事件が、氷山の一角かもしれないこと。価格競争は全国津々浦々、高級食材が売れる一方で、安価な加工食品の人気は根強い。非正規社員が急激に増え、所帯収入が激減してるだけじゃなく、専業主婦が家事に専念できる環境は少ない。食事は生活の中で大事な要素だが、それ以外にも収入の使途はあり、でれば抑えたいのが庶民感情。
既に食材では国産品は高級品、値頃な物の多くは輸入品、加工食品になると原産地などわからない。外食ではなおさら、高いからって国産品の素材とは限らない。賞味期限にしても、頼れるのは印刷された賞味期限、疑い始めたらパッケージの入れ替えなど容易。健康被害さえ出なきゃ事件にはならず、そもそも立証するのが困難なのは周知の事実。
高級料亭での偽装など、消費者の信頼を裏切る事件は幾つもあったが、喉元過ぎれば熱さを忘れ、消費者を欺いても利益を貪る輩は後を絶たない。一方で売れ残れば廃棄せざるを得ないのも食品、常に売れ切れる量しか準備しなきゃ、無駄はなくなるけど儲けも出ないし、何よりも消費者からの苦情に悩まされる。流通ルートもかなり複雑みたいだし。
廃棄する食品にしても、飼料とか堆肥とか活用してるのだろうが、それ以外の道はないかも模索すべき。健康被害がないのが前提だけど、生活困窮者に配布する運動もある。ほとんどの消費者は適量を購入、出来る限り消費してゴミを出さない。それらはデータ化されてるはずだけど、邪な業者が介在すると、欲が無駄を産み出すような気がする。